普段お子さんと接している中で、
「他の子に比べて感情の起伏が激しいな」
「ちょっとした環境の変化に敏感で、すぐ体調崩すな」
と、感じることはありませんか?
そのような繊細なお子さんはもしかしたら
HSC(ひといちばい敏感な子)かもしれません。
実は私の息子もHSCなのですが、
簡単なチェックリストを通じてHSCだと気づくことができました。
今回はうちの子の実体験も踏まえて以下についてご紹介します。
✔この記事の内容
- HSCとは?ひといちばい敏感な子ってどういうこと?
- HSCかが診断できる23のチェックリスト
- 実際にうちの子に効果のあったHSCとの接し方のコツ

うちの子HSCかもしれない…と不安になってる方の少しでも参考になれば幸いです!
HSC(ひといちばい敏感な子)とは
HSCとは「Highly Sensitive Child」の頭文字をとった略語です。
アメリカの心理学者、エレイン・N・アーロン氏が提唱した概念で、
「ひといちばい敏感な子」という意味を持ちます。

実は5人に1人の割合でHSCであると言われてます!
生まれつき感受性が強く、敏感で繊細という特徴を持つ子ども。
発達障害とは異なり持って生まれた気質ですが、
敏感さゆえに親は育てにくさを感じることもあります。
よく勘違いされることが多いのですが、HSCは病気ではなく、生まれ持った性質です!
そのため自分の子がHSCと分かったとしても落ち込む必要はなく、
むしろ正しい接し方をすることで才能を最大限発揮することができる、
素晴らしい性質なのです。
やみくもに「気のせいだよ」とか「気にしすぎじゃない?」と声掛けするのは逆効果になってしまうことも。
特にまだ子どもの場合、周囲から敏感に感じ取る様々な反応をうまく言葉に表現して親に訴えることができないため、
大人よりも何倍も「つらい」と感じているはずです。
そんなお子さんを生きづらさから救うためにも、
まずは大人がHSCということを理解し、
正しく接してあげることが重要です。
一見育てづらさを感じるかもしれませんが、
むしろHSCは感受性が豊かで、
ひといちばい優しい子なのです。
それらのHSCの特性を理解し正しく向き合うことで、
素敵な魅力を伸ばしていくことができるとおもいます。
HSCの4つの特徴
HSCの子は以下の4つの特徴が顕著に現れます。
✔HSCの特徴
- D (depth)=深く考える
- O (overstimulation)=過剰に刺激を受けやすい
- E (empathy &emotional)=共感力が高く、感情の反応が強い
- S (subtlety)=ささいな刺激を察知する
4つの特徴にまんべんなく該当する子もいれば、
1つの特徴が強く出る子もいるなど子どもによって特徴は様々です。
お子さんはHSC?23のチェックリスト
そこでHSCを理解する第一歩として、
まずはHSCかどうかを診断できるチェックリストを確認してみてください。
うちの子、もしかしたらHSCかも?
と思う方は要チェックです。
HSCかも?と思ったら確認すべき23のチェックリスト
- びっくりしやすい
- 服のタグや縫い目、肌ざわりなど、身に着けるものの不快さを訴える
- サプライズプレゼントなどをしても、おおむね喜ばない
- 厳しく叱ったり罰を与えるよりも、穏やかに諭すほうが理解しやすい
- 私の心を読んでいるように感じる
- 年齢にしては難しく複雑な言葉を用いる
- 微妙に異なる匂いに気がつく
- 冴えたユーモアのセンスがある
- とても直感的に見える
- 日中興奮すると、夜なかなか寝つけない
- 大きな変化に対応できず、普段できていることもできないことがある
- 服が濡れたり汚れたりすると、すぐに着替えたがる
- 質問が多い
- 完璧主義
- 他者の悲しみや苦しみによく気がつく
- 静かな遊びを好む
- 深く考えさせられるような質問をする
- 痛みに対してものすごく敏感
- うるさい場所が苦手
- 何かを動かしたとか、人の見た目の変化など、ささいなことに気がつく
- 高いところに上る前にまず安全かどうかよく確かめる
- 見知らぬ人が傍らにいないほうが、うまくパフォーマンスできる
- 物事を深く感じる
<参考>長岡真意子 「敏感っ子を育てるままの不安がなくなる本」,秀和システム,2019年6月25日
いかがでしたでしょうか?

Yesの数が13、もしくはそれ以上だった場合、
子どもはHSCである可能性が高いといわれています!
もしくは、当てはまる項目が1つか2つくらいだとしても、
「非常に強く当てはまる」と感じた場合、HSCの可能性は高まります。
ただし、これは厳密な診断ではないので、あくまでも参考程度にとどめておきましょう。
大事なのは、親御さんから見て子どもがどのような気質を備えているか、
困りごとにはどのように対処すべきかを知ることです。
経験談!うちの息子があてはまった項目

うちの子も1歳を過ぎてから些細な環境の変化に敏感ですぐ癇癪を起す傾向がありました。
なんか他の子ちょっと違うのかな?
と思いはじめ、検索魔になったところHSCという単語について知りました。
そしてすぐさまチェックリストを使って診断したのですが、
うちの息子は17個に該当しました。
特に
「大きな変化に対応できず、普段できていることもできないことがある」
が大きくあてはまった項目でした。
うちの子は0歳から保育園に通っていたのですが、4月の進級のタイミングで部屋や先生が変わるたびに
登園しぶり/帰宅しぶりが激化し本当にはげるほど親も疲弊してました。

そんな中息子がHSCだとまず知っただけで病気ではないんだ、
生まれ持った特性なんだと理解することができ、
荒んでいた私のメンタルがだいぶ落ち着いたのを覚えております。
なお、こちらの記事で息子が2歳だったころの様子や特徴についてつづっております。
もしご興味あればご一読ください。
なお、具体的には次に挙げることを意識して普段息子と接し、
だいぶ彼の気性が和らいだと思っております。
HSCとの接し方のコツ
HSCの特徴からわかるように彼ら/彼女らは常に5感をフル回転させているのです。
そのため刺撃や情報が強すぎたり多すぎたりすると
「もう限界!!!」
となってしまいます。
そんな時「他の子たちと違う…」となるのではなく、
以下の点に気をつけて接していくと良いと思います。
HSCのことを知ることから始める
「うちの子もしかしたr HSCかもしれない…」となった際は
まず保護者の方がHSCについてしっかりと理解することが大事です。
特徴を理解するだけで少しずつ子供への見方や接し方が変わってくると思います。
ネットで情報を集めるでもよいですし、
最近はHSCに関する認知度も高まってきましたので、
いろんな本も出版されております。
ちなみに私が最初に買った本は
「HSCの子育てハッピーアドバイス」
でした。
適度にイラストがあしらわれており、
解説も例を踏まえておりとても分かりやすい本でした。
数時間あれば読み切れます。
迷った時は立ち返り参考にしています!
ちなみに後から知ったのですが、
著者の明橋先生は日本にHSCという概念を広めた第一人者とも言われております。
自己肯定感を育む
HSCは敏感な気質から、
他の子では感じ取れない親の些細な悩みや心配な気持ちを感じ取ります。
そこから
「自分のせいで親が心配している…」
と心を閉ざす原因になってしまいます。
そうならないためにも
普段から目いっぱい褒め手上げて、たくさん甘えを受け止めてあげて、
自己肯定感を育んでいきましょう。
周りの大人からは「甘やかしすぎでは…」と思われるかもしれませんが、
関係ありません!笑
私は「甘えを受け止めること」と「甘やかし」の境界線として、
- 大人都合で手を出し手伝っていないか
- 不必要に買い与えていないか
- 悪いことをしたのにスルーしてないか?
ということをチェックしております。
ここさえクリアしていれば最大限甘えを受け止めて、
「自分は価値のある人間なんだ、自信を持っていいんだ」
ということを子どもに理解してもらい、
結果として自己肯定感が伸ばせればなと考えております。
「命令形」より「質問系」を使う
子どもがどのような行動を起こすかは、
大人の声掛けで一つでだいぶ変わってきます。
感受性が豊かなHSCならなおさらです。
普段生活している中で無意識に
「おもちゃを片付けなさい!」
「寝る前は歯を磨きなさい!」
と命令形を使ってるのではないでしょうか?
我々大人が命令されるのも嫌悪感を抱くと思うのですが、
HSCにとっても同じです。
命令形ではなく、
「おもちゃであそんだ後はどうするんだっけ?」
「寝る前は何をするってママと決めたっけ?」
といったように質問系を使うことで
「あぁ、どうすればいいんだっけ?」
と思考しまずは受け止めるようになり、
正しい行動をとってくれることが多くなります。
適度に休息を取るよう意識する
前述の通りHSCは何事にも五感をフル回転して接しております。
そのため悪いことはもちろんのこと、楽しいことに接している時も
多くの情報を受け止めているのです。
それがきっかけで体の疲労だけでなく心も疲労してしまうので、
意識的に多めに休息を取るようにしましょう。
特にお出かけで人混みの多いところに行った時などは
ひといちばい多くの影響を受けてますので、
無理は禁物です!
まとめ
いかがだったでしょうか?
改めて以下に内容をまとめてみます。
- HSCとは?
Highly Sensitive Child(ひといちばい敏感な子)の略語。
生まれ持った性質で決して病気ではない。
正しく接して才能を引き出すことでとても魅力的になれる素晴らしい特性。 - HSCチェックリスト
23のチェックリストで13個以上当てはまった場合はHSCの可能性が高い - HSCと接するコツ
✔HSCを知ることから始める
✔自己肯定感を育む
✔「命令形」より「質問系」を使う
✔適度に休息をとるように意識する
みなさんのお子さんももし
「HSCかもしれない…」
となっても特に悲観せず、特性を理解したうえで
正しく接していきましょう。

そうすれば素敵な子に育っていくはずです♪
一緒に子育て楽しんでいきましょう!
参考文献
最近はHSCに関する認知度も高まってきましたので、
いろんな本も出版されております。
ちなみに私が参考にしている本は
「HSCの子育てハッピーアドバイス」
です。
適度にイラストがあしらわれており、
解説も例を踏まえておりとても分かりやすい本でした。
数時間あれば読み切れます。

迷った時は立ち返り参考にしています!
ちなみに後から知ったのですが、
著者の明橋先生は日本にHSCという概念を広めた第一人者とも言われております。
HSCのことをもっと知りたい!という方は是非参考にしてみてください。
<参考文献>
明橋大二 「HSCの子育てハッピーアドバイス」,1万年堂出版 ,2018/6/19
長岡真意子 「敏感っ子を育てるままの不安がなくなる本」,秀和システム,2019/6/25
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別の記事でHSCの叱り方のコツについてご紹介しております!

HSCは繊細なので大きな声で叱ったりするとひどく落ち込むので、
接し方に悩みますよね…
実体験を元に自己肯定感を損なわない叱り方の4つのコツについてご紹介しているので、
叱り方に悩んでいる方は是非参考にどうぞ!